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シンシウエニシ徒然草々


Diary-2007/08/24
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痴漢


アパートの掲示板に変質者マップがある。
野々市町菅原付近で現れた変質者たちの凶行と出現日時が簡易地図に書き込まれているものだ。
1Km四方に満たない範囲で20件以上の出現地点が書き込んであった。
露出、暴行未遂、破廉恥行為、卑猥な声かけ、恐喝、通り魔など、無駄にコンプリートされていた。

私は夜中に買い物に出歩くことが多いが、一度も変質者に会ったことが無い。
原付などにいたずらをされた話も聞いたことが無いほど治安の良い町だと思っていた。
鍵を抜き忘れていてもバイクが盗られることは無かった。
マップを見て初めて、近所でも変質者が出ることを知った。

気を付けて歩くと、街灯が青色のものに置き換えられていることに気付く。
青い街頭は、心理的犯罪抑制に効果がある。
つまり、それが必要な事件があったと言うことだ。

通り魔、恐喝は置いといて、痴漢の多さに驚く。
何が彼らをそこまで追い立てるのか。
いったいどれだけ性欲があれば、そうなるのだろう。
それとも、被害者の反撃を、リスクをまったく考慮していないだけなのか。
どちらにしろ、彼らの思慮は相当に浅そうだ。
少なくとも、私よりは浅いはずだ。

痴漢はマップに載っていたが、痴女は無かった。
如実に性欲と攻撃性の性差が表れている。
何故男だけが、罪を犯してしまうほど強力な性欲に支配されるのか理不尽極まりない。
女性と同じくらい性欲が少なければ、私たちはもっと時間を有効活用できるはずなのだ。
性欲のためにどれだけの労働力と資源が消費されているか想像すると、きっと電力不足だって大した問題ではなくなる。

「植西君は載っていないの?」
ルームメイトが私に尋ねた。
まったく失礼な男だ。
私を何だと思っているのだろうか。

「この右上の2つ目が布教していた私です。」
私は卑猥な声かけと注釈がついた赤い点を指差して答えた。
続けて、露出と書かれた赤い点と指差して言った。
「そして、これが貴方です。
私たちもついに地方デビューですね。
これからビッグになっていきましょう。」

ルームメイトは辞退を申し出た。
私もこの方面での活躍を望んではいない。


ではまた ごきげんよう。


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