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シンシウエニシ徒然草々


Diary-2007/08/10
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肌水


夏は身体が直ぐにべたつく。

人が一日にかく汗の量は約500ml。
夏や運動をした時はもっと増える。
汗には塩や脂が含まれるからどうしてもべたつく。
汗が臭いのは、この汗に含まれる栄養分が皮膚上で細菌により発酵するからだ。

成人は一日に約2.5lの水を取り、排出する。
飲食で2.5l取り、呼気500ml、汗500ml、排便1.5lで排出する。
夏になると、呼気と汗で失う量が増える。

体内の水分の割合は年齢で変わる。
赤ん坊は80%、老人は50%程度である。
年を取っていても若々しい肉体を維持している人は水分量が多い。
干からびたような老人と言うのは、物理的にも正しい言い回しである。

体内の水分が少ない場合、血はドロドロになり、流動性が落ちる。
新陳代謝、解毒、血圧、全てに悪影響を及ぼす。
だから老人に脳溢血など、血管が詰まる事故が多い。
血がさらさらになる食品や薬の宣伝に使われている血管内の映像は、単に、のどが渇いている人が水を飲んだだけで起こる状態で、特別なものではない。

老人ほどたくさん水を飲んだ方が良いが、トイレが頻繁になることを嫌って、ほとんどの人が水を飲むことを控える。
特に、睡眠中は時間が長いために、蒸発する水分が多く、起きる頃にはかなり、血管が詰まりやすい状態になるので、寝る前に水分を取った方がよいが、夜中にトイレに起きることの方を嫌う人が多い。

肌の張りは、水分量に左右される。
肌のむくみを、水ぶとりなどと言って勘違いされていることがあるが、血行が悪い時に肌はむくむので、水分を取った方が良い。
第一、水で太りはしない。
一時的に、飲んだ量だけ体重が増えるだけである。
高分子で皮膚からも、腸壁から吸収されることがないコラーゲンよりも、体内の水分を保つ方が美肌に効果がある。
ちなみに、皮膚も水を吸うが、飲む方がずっと効率的に水分を補給できる。

水分補給には注意点がある。
体内に存在できる水は塩分濃度が決まっている。
汗で水分を失うと、塩類も同時に失うので、真水を飲むと、塩分濃度が下がってしまう。
これを防ぐため、身体は真水を飲む量を、失った水分より少なく制限する。
人体濃度に近い塩水でなければ、十分に水分を補給する前に、のどの渇きがなくなってしまうのだ。

反対に梅干など、塩辛いものを取ると体内の塩分濃度を上げない為にのどが渇く。
塩の取りすぎは身体に悪いが、水を飲めば直ぐに薄まり、多くなりすぎた水分は尿として排出される。
塩が足りない方が、身体が水分不足になってものどが渇かず、健康に悪い。
水分補給は、塩分を上手く使って調整した方が良い。

身体の大半を占める水は、当然健康大きく影響する。
ただ、どんな水を飲むかよりも、どれだけ飲むかのほうが重要である。
水は、栄養や薬ではなく、体内の物流を担っているだけだからだ。
水は身体の中の貨物船である。

いつも落ちがあるとは限らない。


ではまた ごきげんよう。


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