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シンシウエニシ徒然草々


Diary-2007/07/17
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地震


地震があった。
新潟の長岡では6強、能登でも5弱だったそうだ。
きっと家屋が倒壊しただろうとテレビの前で思った。

暫くして母から着信があった。
石川の私の状況を知りたかったのだろう。
気持ちが分ら無いでもないが非常識だ。

災害の後は必ず電話回線が混雑する。
場合によっては、119が繋がらなくなるのだ。
だから、私用の電話は出来うる限り控えなければならない。
能登地震の時に、そういったのに忘れているようだ。

地震直後の報道は迅速だった。
驚くほど多く地震計データが取られていることが分る。
そしてそれらが瞬時に伝達されている。IT技術が災害対策にとんでもなく有効な働きをしている。
見えないところで国はやるべきことをしているのだと感心する。

即座に取材ヘリが多数飛んで上空からの映像を映していることにも感心する。
本当に迅速だ。
これらの報道メディアと、行政の情報交換は上手くいっているのだろうか。
被害のあった市役所は、職員たちが駐車場で対策室を立ち上げ、電話が繋がらないために、車で現状を確かめに動いているそうだ。
役所仕事と揶揄されたりする役場の公務員だが、やる時はやる人達だ。捨てたもんじゃないと思わせる。

直ぐに自衛隊が動いている。しかし、消防よりは遅いようだ。
最初に映された、倒壊した家屋に取り付いてる人の映像は消防官だった。
ライフラインが数万件規模で止まったようだ。
しかし、見渡す限り一面、家屋が倒壊したわけでは無さそうだ。
道がある程度使えるなら、片付くのは早いだろう。
2時間も経たないうちに、散乱した家屋の片付けが始まっている。
しょうがないと苦笑いしながら作業を始めている人がいる。
泣きべそをかきながらも、手は動かしている人がいる。
人は強い。

地震のために、安部総理が直ぐに九州から東京に帰ったようだ。
地震対策の仕事は山のように緊急性を伴って出来ただろう。
自衛隊の出動、避難所の運営、救済援助の予算、ライフラインの復旧、大量のゴミ処分策、被害額の算定、どれも早ければ早いほど良い仕事だ。
現場の裁量を認め、便宜を図り、予算を出来る限り都合するのが彼の仕事になる。
予算の都合ほど大変な仕事は無いだろう。
裏方的だが総理大臣にしか出来ない仕事だ。

安部総理がその日のうちに小学校の訪問をした。
そして、テレビカメラの前で被災した小学生に声をかけていた。
幾ら選挙直前とはいえ、緊急時にやるパフォーマンスではない。
確かに、災害時の迅速な対応は、支持率を上げるチャンスだ。
だだ、迅速な対応とは、こういうことではないはずだ。
そんなことも彼のブレーン達は分らないのか。

災害が起こったとき、国の働きを見ると、日本は良い国だと思う。
完璧ではないが、本当によく国民を助けようと動いている。
国だけではなく、いろんな団体や個人が被災者を助けるために動いている。
他の貧しい国や、アメリカなどの貧富によって扱いが極端に違う国と比べて、ずっと心の篭った国だ。

この国に生まれてよかった。

そう思える国にしている人達がいる。
感謝したい。

「感謝は形にして伝えなければ意味が無いよ。
 形を具体的に言うとお金だよ。
 もしくはお金に換算できる働きだよ。」
ルームメイトがまた正論を放った。

「お金か・・・。」
私はため息をついた。
昨日も、半額シールばかりの夕飯だった。
感謝できる日は遠そうだ。


ではまた ごきげんよう。


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