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シンシウエニシ徒然草々


Diary-2007/07/15
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生命力


家には、60cmの水槽が3本、30cmの水槽が4本ある。

メダカ、グッピー、ネオンテトラ、カージナルテトラ
ヤマトヌマエビ、ミナミヌマエビ
他に、カワニナなどの数種類の巻貝を水槽で飼っている。

水槽が稼動しだして、3年目になった。
水槽にはドラマがある。
多くの、英霊達が、この水と底砂に溶けていった。

多くの水草が、一族郎党尽く消滅し、
ブラックモーリー、オトシン、スジエビも、
全てヤマトヌマエビの血と肉になった。

メダカも、最後の一匹となったボブを残すだけ。
サスペンダーとリアルゴールドが死んでから、ボブは半年以上孤独だ。
彼は何を思い、そして老いて行くのか。

多く消え行く水草の中、隆盛を極めたものもいる。
最初に栄華を誇ったのはレッドルドヴィジアだった。
圧倒的な成長速度で水槽の上部を覆い尽くし、もはや水槽に収まりきらなくなった。
そして、多くが私によって刈り取られた。

次に台頭したのがバネスネリアだった。
ランナーを底砂全面に延ばして、全てを覆い尽くした。
鬱陶しいという理由で多くが引っこ抜かれた。
それでも彼は、今も増えつづけている。

そして、不気味に大人しく振舞っていたカナダモが、ついにその真価を発揮する。
圧倒的だった。
今まで黙っていたのが何だったのか。
全てを覆い尽くさんと外来種が猛威を振るう。
切り取っても、どんな他の水草より早く回復するのだ。
なんと生命に貪欲な水草なのか。

僅かな水質変化に、儚くも幻の様に散り行く生命。
いかな環境変化にも耐え偲び、力を蓄え、何が何でも殖えんとする不屈の生命。
水槽という、極限られた中の生存競争を見た私は、種の生命への執着の違いを感じずにはいられない。

僅かな亜硝酸濃度の変化や、光量不足であっという間に溶けて消える水草が、なぜ今まで自然界で絶えなかったのか不思議に思う。

どんな逆境の水槽に移されても、衰えながらも、決して枯れない水草の気迫といじらしさに感動する。
彼らこそが、生きるに足る生命ではないか。

まん丸神よ!
生命に貪欲な生命を、あきらめを知らず、耐え難きに耐える生命を助け給え!

まあ、教祖が植え替えてやればいいだけなんだけどね。


ではまた ごきげんよう。


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